老人の独り言

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少年時代がよみがえった

 今朝の朝刊に訃報が載っていました。
 札幌オリンピックの70メートル級純ジャンプで金メダルに輝いた笠谷幸生さんの記事です。
 当時をあれやこれや懐かしく思い出し、少年時代がよみがえった感じです。
 札幌オリンピックが開催された1972年、私はまだ小学生でした。
 我が家では、数年前に買った4本足の白黒のテレビの前に家族が集まってメダルを期待しながら応援していました。
 当時の日本は純ジャンプ以外はメダルが期待できる競技はなく、逆をいえば純ジャンプは選手層が厚く、オリンピック以前の試合結果等から、必ず誰かがメダルを獲るだろうと確信していました。
 それだけに、70メートル級で「誰かがメダル」ではなく金・銀・銅を独占したのは大変な喜びであり感動でもありました。
 私の期待、国民の期待に見事に応えた笠谷、金野、青地の3選手を含む『日の丸飛行隊』はまさに英雄であって、あの感動は決して今後も決して忘れることはないでしょう。
 1970年代の日本は現在とは比較にならないほど貧しく、故郷では経済的な事情で中学卒業と同時に就職するのも珍しくはない時代でした。
 しかし、多くの人々が将来に夢を抱きつつ前に進めた良き時代でもありました。
 真面目に頑張れば夢が叶うと。
 あれから50年以上が経過して、社会情勢や経済情勢は大きく変化しましたが現在はどうでしょう。
 進学率は飛躍的に向上し物資も豊富で生活も豊かになったように見えますが…。
 今でもトワエモアの『虹と雪のバラード』時々聴きます。
 そして、思い出すのは札幌オリンピックや『日の丸飛行隊』、そして表彰式の場面で、私の余生であの時を超える感動はもう経験できないと思います。
 笠谷幸生さんのご冥福をお祈りします。